2011年6月5日日曜日

「なる☆まん!」感想

「なる☆まん!」 山野車輪著 (辰巳出版)

「嫌韓流」の作者さんが漫画業界の内情を漫画で暴露する本。漫画業界がゆるやかに死につつあることを様々な角度から証明。WEB漫画出身の立ち位置からみると、漫画の興亡史は新都社の歴史とある程度重なって見えます。WEB漫画でも、新人が実力・知名度ともに高い長期連載に勝つのは難しい。それでもWEB漫画ならたまに勝てますが、商業誌は市場も縮小中。内容の制限もシビア。人気作家のレベルも高すぎと、はるかに厳しい。終盤ではもう一歩踏み込んで、商業誌に頼れない現代の漫画家のあり方が考察されています。WEB漫画描きなら一度は考えるテーマでしょう。個人的には、今はまだ決定打がないので、漫画以外の本業を持ちつつ、副業or趣味で漫画を描き、腕を磨きながらファンを増やし、次世代の有効手が現れるのを待つしかない気がします。もっとも不況で、漫画を描けるゆとりのある仕事につくのも難しいですが…