2018年6月20日水曜日

(2018/06/20) 『神回』の考察

□ 『チャンネル』と『神回』


ゲーム実況や4コマ漫画など、比較的短い、ある種の一話完結コンテンツを定期的に配信・投稿し続けるスタイル。これとインターネットは非常に相性が良い。

何かのチャンネルで毎日のように弾を撃っていくと、確率の問題で、全ての要素がうまく噛み合って、突出して面白くなる『神回』が出てくる。また、この路線ならハズレないといったような『得意ネタ』もでてくる。

こういった『神回』や『得意ネタ』は、そのチャンネルの『上澄み』で、初見の方にも面白さや魅力が分かりやすい。それゆえ視聴者を増やすのに効果的。

ただ、上澄み部分だけを作っていくのは難しい。やはり確率の問題で、清濁併せ持つ原液をどんどん作っていくことが、結果的に上澄みの量を増やすことにつながる。



□ リスクとリターンの『非対称性』


ゲーム実況や4コマ漫画など、比較的短いコンテンツを定期的に配信・投稿し続けるスタイルは、失敗した時のリスクは小さいのに、当たるとデカい『非対称性』がある。

以前、20分で描いた4コマがTwitterで2万RTくらいまで伸びたことがあった。失敗しても作業した20分を失うだけなのに、当たったら2万RTという巨大な成果で、明らかにリスクとリターンが非対称。ナシーム・ニコラス・タレブの『反脆弱性』のような、この『非対称性』がポイントではないかという気もする。

現実的にはやはり、こんな極端な現象はまず起きないので、もっと地味で微妙なラインでコツコツやっていくことになるが…

なにか『モッている』というのは、現在の専攻分野において、こういう非対称性のヒットが起きやすいか否かを意味している…? 例えば自分だとギャグは比較的ウケやすいが、エロではバズったことがない。



□ 神回と収益化


上記の『非対称性』理論を踏まえると、リスクとリターンの非対称性によって、毎日コツコツとコンテンツを投稿し続ければ、短・中期的にはスベり続けたとしても、長期的には何回かバズる。それを織り込んで、長期スパンで自己強化していけるシステムを構築できれば理想的。

YouTubeは流れがシンプルなのでイメージしやすい。動画の数をどんどん増やしていけば、確率の問題で、ハズレも出るけどヒットも出て、長期的にはチャンネル登録数・視聴回数・広告収入がどんどん底上げされていく(はず)

あと、『神回が大事』みたいに書いた流れと矛盾するけど、バズりという運否天賦に頼らずとも自己強化していけるシステム作りと、なによりも、飽きずに地道に弾を撃ち続けていくことが生命線なのかもしれません…

2018年6月10日日曜日

(2018/06/10) 漫画業界の未来予想

ド素人のインターネット漫画おじさんの妄想ですので真に受けてはいけない(戒め)

  • 現代の出版社は、本が売れずに貧しくなった結果、本の内容も会社の経営も劣化してしまい、劣化したのでますます売れなくなって、売れないのでより劣化する悪循環にハマっている気がする。
  • 30年近く同じような安牌に頼り続けた末のどん詰まりで、今から長いあいだ試行錯誤をする気力も経営体力もおそらく残ってなさそうなので、復活は難しそう。
  • 会社が弱るととうぜん末端にしわ寄せが行く。よって新人や売れない漫画家へのクソ待遇は今後さらに悪化していく可能性が高い。
  • 新人と売れない漫画家の取り分は無限に下げ続けるが、出版社の正社員の給料額だけは石にかじりついてでも死守する。
  • 現時点ですでに印税率5%とかいう悪評も聞くし、さらに悪化する可能性も高いし、今は個人出版やYouTuberなど商業出版以外の創作活動の選択肢も多いので、さすがにそろそろ見捨てられはじめる。
  • 新人が入ってこなくなり、安定して稼ぐベテラン漫画家たちも年齢とともに弱っていき、これから10~20年程度で完全に詰む可能性が考えられる。

2018年6月8日金曜日

(2018/06/08) 『三つの円』の対偶

この一年かなり読んでるビジネス書の『ビジョナリー・カンパニー2』という本に『三つの円』という概念が出てきます。

すごくザックリいうと、

『世界一になれるほどの潜在力があり、自然と情熱を燃やせることで、かつ儲かることをすべし。それに専念して他のことはやめるべし』

みたいな感じです(独自解釈注意) それぞれの要素をひとつの円として、三つの円が重なったところで活動するといいわゾ的なニュアンス。

これに関しては、対偶を考えてみると、経験と照らし合わせて納得しやすいのかもと思いました。例が偏っていて恐縮ですが…



>高い能力があって儲かれば、情熱を燃やせなくても良い?

儲けやすいDL同人で、内容も良いのでいきなり売れて、最初はものすごくうまくいくけど、すぐ飽きて新作が投稿されなくなって終わるパターン。

>情熱を燃やせて儲かれば、能力が凡庸でも良い?

儲けやすいDL同人で、新作もコンスタントに投稿し続けているのだけど、突出した部分がなくてあんまし売れないパターン。

>情熱を燃やせて高い能力があれば、儲からなくても良い?

創作物をコンスタントに投稿し続けていて、内容がよくて人気もあるのだけど、全然儲からなくて困っているパターン。



こうして考えると、やはり三つの要素すべてが要るような気がします。

2018年6月3日日曜日

(2018/06/03) Twitter4コマ作家物語

『Twitter4コマ作家物語』のストマン版を投稿してからちょうど一年。なんか急にティンときて完結させたくなり、また、どうしても全貌が見えなかったシナリオも突然全部まとまったので、いつものエターなってるヤツを完結させるムーヴで、中年男子の更新を2~3ヶ月止めて、Twitter4コマ作家物語に専念して一気に片づけようかと考えてました。

…が、2~3ヶ月かかりっきりで全編完成させて一括うpして、残念ながら不発だった場合、間違いなく深刻なダメージを受けますので、とりあえずシナリオはもうできてますし、あとは集中力のいるネームだけまとめて完成させたら、残りの清書作業は毎日4コマと並行してちょこちょこ進めていった方が良いのかなという気もしています。

ナシーム・ニコラス・タレブの『反脆弱性』という本に、自分なりに要約しますと、
「中くらいのリスクをとるのではなく、90%は超手堅いものに投資して、10%で博打をうって、バーベルのような感じで両極端の特性に同時に投資をするとよい」
みたいなことが書かれてました。

WEB漫画もそんな感じで、バズりはしないけど手堅い毎日4コマをメインにしつつ、特大バズりの可能性もワンチャンあるけど、スベって不発の可能性も高い長編漫画も並行して描いて、週4ページくらいづつうpっていく方がモチベーション維持の面でも良いのかなと。

印刷解像度で並行制作はさすがに無理ですが、長編漫画をペイント漫画にして、ネームも先行完成済みであれば、4コマ1本を描く時間で4ページ分の清書が可能ですので、楽ではないけど不可能でもないのではないかと。

『Twitter4コマ作家物語』が無事完結した暁には、例によってPDF単行本を頒布しようと考えてます。これに関してもいろいろ考えてはいるのですが、長くなったので今回はこれで終わります、