恨みが自分に向かったときの最も強い表現は自殺である。(略) 自分を恨む感情が日本人はどんどん強くなってきているのかもしれない。
自分を恨まないようにするにはどうすればいいのか。それは諦めがよくなることだと思う。私はよく道場生に「勝負や仕事や人生において逃げたいと思うことがあっても逃げるな、簡単に諦めたりするな」ということを言うが、ここで言う諦めは又違うものである。
諦めないことで恨みがましくなったり、ひねくれたり、卑しくなったりするなら、きれいさっぱり諦めたほうがいいのである。
たとえば自分は女にさっぱりモテないと思えば、そこでぐちぐち悩むよりすぱっと諦めて自分の好きなことを見つけて熱中したほうがいいだろうし、給料の高い会社に入った友人を羨んで自分の会社の給料の低さをいつまでも嘆くよりは、そういう環境が自分には与えられたんだと諦めたほうが精神衛生上よほどいい。
桜井章一 「努力しない生き方」 P30
※正論ですが、なかなか難しいかもですね……