コロンブスは新大陸を発見しようと長い航海に出たが、めざす陸地はなかなか見つからない。水夫たちはしだいに不満をつのらせ、船内には険悪な空気が濃くなっていく。だがある日、コロンブスは船尾のあたりに海草が漂ってるのに気づいた。これは、近くに陸地がある証拠だ。彼はこのちっぽけな海草のおかげで、探し求めていた新大陸の近いことを乗務員たちに確信させ、暴動を寸前のところでくい止めたのである。
このように取るに足らないちっぽけなことでも、それが実際には大いに役立つ場合が多い。
S.スマイルズ 「自助論」 P59
この本には、「取るに足らないちっぽけなこと」から歴史的発見があった例が多数紹介されています。