自分にとっての漫画入門書であった、手塚先生の『マンガの描き方』に(藤子先生や石森先生だったかも)
「新人のうちは自分の持ちジャンルを決めず、ストーリーでもギャグでも少女漫画でもなんでも描いてみれ」
みたいなことが書いてあったのと、その後、総合格闘技イベントの『PRIDE』にハマって、価値観に影響が出たことから、僕はWEB漫画描きとしてわりとコンプリートファイター志向なところがあります。
WEB漫画描きは、得意な作風を徹底的に磨いて、際立った一芸のヒット作のみで勝ち進んでいくタイプがわりと多いですが、自分は逆に、ストーリーでもギャグでも4コマでもエロでも何でも描けて、インターネットも商売のこともそこそこ理解していて、連載もそれほど長くは続けず、ある程度弾をバラけさせて撃っていくタイプになりたい感じです(単純に飽きっぽいのもあります)
どんどん変化していくタイプの長所は、それまでの得意技が通用しない世界になっても別の技で戦えるため、時代の変化に比較的強い。リスクヘッジ的に太い点です。
短所としては、器用貧乏タイプになりやすい点が挙げられます。一芸特化タイプの破壊力に押し負けて、中堅ポジションから上にも下にも行けない状況になることが多いのですが、そういう欠点は認めつつも、個人的な好みとして、大まかにはそういうベクトルで動いている感じです。